日本での責任あるホスティング
Airbnbでホストする際には一定の責任が伴います。ホストのみなさまに適用されうる各種法規則とその対処法を以下に簡単にまとめましたので、内容をよくご確認ください。Airbnbのご利用にあたっては、「ホスティングの基準」をはじめとするAirbnbのガイドラインを守り、個々の状況や地域に適用される法規則を遵守していただく必要があります。
本稿ではカバーしきれない情報もあり、法務や税務上のアドバイスとは異なりますので、詳細はご自身で調べることをおすすめします。また、本稿はリアルタイムで更新しているわけではありませんので、各情報元をチェックし、記載情報が最近変更されていないかご確認ください。
目次
公衆衛生
新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、清掃および除菌の重要性が一層高まっています。これを踏まえてAirbnbでは新たに強化された清掃スタンダードの手順に介するガイドを発表しています。
Airbnb清掃スタンダードに関する全世界に向けた情報は、宿泊先のホスティングに関する一般情報でご覧いただけます。
また、清掃、除菌の手順については、旅館業法、住宅宿泊事業法、国家戦略特別区域法(特区民泊)に定められる衛生基準を遵守するとともに、ゲストの視点からゲストが安心して宿泊できるような十分な清掃および除菌を推奨します。以下に、参考となる情報のリンクを掲載します。
これらの内容について不明な点がある場合は、リスティングが所在する管轄の保健所等にご相談することを強くおすすめします。
参考リンク 日本政府、公的機関等からの清掃、除菌等に関する情報
- 内閣官房新型コロナウイルス感染症対策推進室
- 厚生労働省新型コロナウイルス感染症について
- 「感染症法に基づく消毒・滅菌の手引き」 (厚生労働省健康局結核感染症課)
- 「宿泊施設における新型コロナウイルス対応ガイドライン(第1版)」 (全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会、日本旅館協会、全日本シティホテル連盟、2020年5月14日(2020年5月21日一部改訂))
- 「新型コロナウイルスに有効な界面活性剤が含まれている製品リスト(随時更新)」(独立行政法人製品評価技術基盤機構)
Airbnb清掃スタンダードに関する追加のヒント
リネン類の洗濯方法
Airbnb清掃スタンダードでは、メーカーが推奨する可能な限りの温度設定でリネン類を洗濯することをおすすめしています。しかし、日本では温度設定機能が搭載されていない洗濯機の機種も多く流通しています。高温の設定が難しい場合は、塩素系漂白剤や酸素系漂白剤を用いて洗濯することで、除菌効果が期待できます。
日本の法規制
Airbnbを通じてホスティングする際には、ご自身に適用される法令を十分に理解しておくことが重要です。注意を要する日本の法規制については、以下のURLでご確認ください。また、住宅宿泊事業法については、観光庁が提供する「民泊制度ポータルサイト」に詳しい情報が記載されています。
その他の参考URLは次のとおりです。
法令やその他の規制がホストやリスティングにどのように適用されるかなどに関してご質問やご不明点がある場合は、管轄行政機関もしくは各自治体に直接問い合わせるか、専門家の法的助言を受けていただくようお願いします。
許可、認可、登録、届出など
ご自身に適用される法令が要求する許認可(建築基準、安全や健康に関する規制を含む)についてご確認いただくようお願いいたします。日本における関連法規制に関する情報は上記のとおりです。
税金、契約およびその他の規則
税金
売上高に課される所得税や消費税、一部の都市が定める宿泊税などの関連税について、事前にご確認いただくようお願いいたします。納税(確定申告を含む)について十分ご確認ください。消費税に関する詳細はこちらをご覧ください。
税法や規制の適用についてご質問やご不明点がある場合は、管轄行政機関または地方自治体に直接ご相談いただくか、税理士など専門家の法的助言を受けていただくようお願いいたします。
個人/法人間の契約
個人/法人間の契約は、国が制定する法律とは性質が異なりますが、契約を守ることは、ホストとしてもっとも重要な責任のひとつです。リスティングがマンション内にある場合、たとえばマンション管理規約にホスティングを明示的に禁止する規定が新たに設けられていないかなどを確認する必要があります。ホストにリスティングの所有権がなく、個人/法人間の賃貸借契約に基づく賃貸物件である場合、ホストは契約書を読み、ホスティングが許容されているかを確認する必要があります。契約書が不明瞭な場合には、弁護士の法的助言を得るか、貸主に相談することが重要です。
公営住宅におけるルール
公営住宅や家賃補助付の住宅にお住まいの場合、特別なルールが適用される可能性があります。こちらに関しては、施設の管理者が知っている可能性があるので、問い合わせてみましょう。
ルームメイト
ルームメイトがいる場合は、ホスティングの頻度、ハウスルール、収入の分配などの重要事項について書面で同意しておくことが重要となります。
安全性
緊急時の対応
緊急通報用の電話番号(警察・救急・消防など)
警察・救急・消防の連絡先、最寄りの病院の住所と連絡先を日本語と英語で表示しましょう。ホストの緊急時連絡先と予備の電話番号、質問や問題発生時の連絡方法なども、はっきり伝わるよう一覧にまとめて、お部屋のわかりやすいところに置いておきましょう。
救急箱の設置
救急箱を用意し、わかりやすい場所に置きましょう。
防災対策と避難経路の表示
自動火災報知設備や住宅用火災警報器が正しく機能していること、リスティングが自治体の安全基準(例:建築基準法、消防法など)をすべて満たしていることをご確認ください。正常に機能する消火器を常備するなど、法律上義務付けられた保守点検はすべて行う必要があります。リスティングの構造や規模によっては、非常用照明器具を設置する必要があります。避難経路がわかるようはっきり目印をつけ、屋内に地図を貼りましょう。なお、消防庁が「民泊における防火安全対策」のリーフレットを4か国語で作成・配布しています。
衛生
感染症などのリスクを低減させ、ダニ・カビなどの発生を防ぐため、宿泊施設内でゲストが接触するものについては定期的に清掃を行いましょう。自治体によっては、衛生に関する講習会を開催しているところがあります。地元自治体に問い合わせて積極的に参加し、公衆衛生についての理解を深めましょう。
危険を最小限に
プライバシーの保護
ゲストのプライバシーは常に尊重しなければなりません。たとえば、ゲストから預かる個人情報は大切な情報であり、正当な理由なく第三者に開示することはできません。(法令等に基づく場合など例外的に開示が許される場合もあります)。また、リスティング内やその周辺に防犯カメラやその他の監視装置が設置されている場合は、「事前に」ゲストに対して明示的に開示する必要があります。
適切な収容人数
部屋の広さを踏まえて、ゲストが安全かつ快適に過ごせる定員数を設定しましょう。なお、旅館業法等の法令には、ゲスト1人あたりに必要な最低平方メートル数が定められておりますので、参考にしてみてください。
事故防止
家の中を歩いて、ゲストがつまずいたり、転倒したりしそうな場所がないかを確認しましょう。ある場合は、転倒の原因になりそうな物を撤去するか、わかりやすい目印をつけるなどの対応が必要です。階段に手すりを設置するなどの方法もあります。その他、ゲストの怪我につながりかねないものは片付けるか、鍵をかけて保管することをおすすめします。
子どもの安全確保
子どもが宿泊する可能性がある場合、転倒・落下・火傷などのリスクに対して子どもの目線に立った徹底的な安全対策 (必要に応じて英語でも表記)を実施する必要があります。十分な予防措置を講じるとともに、保護者であるゲストに対して、あらかじめ注意点をしっかりと伝えることが重要です。
電気・水道・空調等の事前確認
電気、水道、空調設備等の事前確認も重要です。まず、設備がきちんと動作することを確かめましょう。エアコンについては、温度調整の仕方を(英語で)表記し、リモコンはわかりやすい位置に置いておきましょう。各種ヒーターやストーブなどがある場合は、安全な操作方法をゲストにわかりやすく伝えましょう。さらに、一酸化炭素中毒を防止するため定期的に換気の必要があるヒーターやストーブについては、予防的な安全対策(必要情報は英語でも表記)を講じるとともに、定期的な換気が必要なことをゲストに通知しなければなりません。
近隣コミュニティ
ご近所の方々への配慮
ご近所の方々は、ホストはもちろんゲストにとっても大切な存在です。ホスティングをはじめることや、近隣に対してどのような準備や対応をしようと考えているかについてご近所の方々に話し、意見を交換することもご検討ください。
ハウスルール
同時に、ゲストが滞在中にご近所の方々に迷惑をかけないようハウスルールを作成して掲示しましょう。
建物の共有スペースに関するルール
コンドミニアムやアパートの共有スペースの使用に関する規則は、必ず事前にゲストに伝えましょう (プールやジムなどの利用不可、立入禁止エリアなど)。また、建物の管理者やご近所の方にホスティングのことを前もってお伝えしておくなど、ゲストがご近所に迷惑をかけないよう予防策を取ってください。間違えてお隣のドアをノックしないよう、ゲストに部屋番号を明確に伝えたり、ドアに目印をつけたりするなど工夫しましょう。
騒音対策
一般的により閑静な日本の住環境や騒音に対する考え方の違いを踏まえ、特に海外からのゲストには騒音に関する注意を徹底しましょう。夜間のチェックイン時に道を尋ねようとご近所のインターホンを押してしまう、早朝や深夜にスーツケースを引いて歩く音を響かせてしまう、ゴミの日や分別の仕方を知らずに間違えてゴミを出してしまう、夜間に大声で会話したり夜遅くにシャワーを浴びたりしてしまうなど、気づかないうちにご近所の方々に不快な思いをさせる行動を取ることがあるかもしれません。
また、小さなお子さんやペットの受け入れ、パーティー開催の可否など、騒音の原因になりうる事項をご自身で判断することも重要です。パーティーの開催を許可する場合は、リスティングに招待してよい人数と時間帯のルール(パーティーポリシー)を明確に決め、ゲストにはっきり伝えましょう。
ご近所からの苦情
ご近所からゲストの行為に関して苦情を受けた場合は、電話やメッセージなどで速やかにゲストに連絡し、苦情が入った旨を伝えるとともに改善を求めましょう。改善を求めたにもかかわらず引き続き苦情が入るような場合は、直ちにリスティングを訪れるなど、状況に応じた迅速な対応を取ってください。
ハウスルールの作成とゲストの事前同意
ホストとしての責任を果たす上で最も簡単かつ重要な手段の1つは、ハウスルールを作成して、その内容をしっかりゲストに伝えることです。行き違いがないよう、本ページと上記の情報をもとに最適と思われる決まりごとをハウスルールにまとめ、Airbnbのリスティングのプロフィールに記載しておきましょう。予約確定前にハウスルールの内容を十分に把握できるようにすることで、ゲストに対する期待事項を明確にし、問題の発生を事前に回避することができます。
リスティング内の設備
リスティングにある設備の使用方法が記載された、英語またはその他適切な言語の取扱説明書を用意しましょう。
その他の考慮事項(喫煙・駐車・ペット・交通)
リスティングが禁煙の場合、張り紙などでゲストに注意喚起することをおすすめします。喫煙可の場合は、喫煙できる場所を明確に指定し、灰皿をご用意ください。駐車スペースの利用が可能な場合は、駐車ルールをゲストに伝えましょう。ペットの同伴が可能な場合は、近くの公園の場所や地域のマナー(犬の糞の始末など)をゲストに伝え、利用可能なペットホテルの電話番号などの代替策を用意しておくこともおすすめします。
利用可能な交通手段に関して、英語やその他の適切な言語で書かれた情報をゲストに提供しましょう。
タクシー運転手の方にリスティングの住所が明確に伝わるよう、ゲストに対して、事前にメッセージなどで「日本語で書かれたリスティング住所と道順」などの情報を伝えましょう。地域によっては、地元の人にわかりやすい特有の説明方法などがあるかもしれません。ゲストが問題なくリスティングに到着できるよう、あらかじめ確認しておきましょう。
ホスティングに関するその他の情報
Airbnbのご利用方法について詳しくはホスティングのよくある質問をご覧ください。
Airbnbはホストの行動に対して何ら権限を有しておらず、その結果について一切の責任を負いかねますので、ご了承ください。責任不履行のホストは一時利用停止またはAirbnbから退会処分となる場合もあります。Airbnbはリンク先の外部サイトに記載の情報(法律、規制に関するURLを含む)の信頼性および正確性について一切の責任を負いません。