バッテリーパークシティ (Battery Park City)

熱気渦巻く高気圧帯・金融街とは打って変わって、バッテリーパークシティは静かで落ち着きがある。広い歩道が人気のウェストサイド・ハイウェイで職住が分断されている。

エコな高層ビルから地階プラザまで。バッテリーパークシティを歩くだけで、ハドソン川と金融街のオフィス群が生んだ歴史を俯瞰する思いがする。

バッテリーパークシティは教育熱心な親に特に人気が高い。静かなので晩ご飯の席でその日の出来事を話し合えるし夜の宿題もはかどるからだ。NYCでも有名な市立高校スタイベサント（写真上）があるのも、人気の秘密。

マンハッタンの多忙な人口密集ゾーンからほんのちょっと離れるだけなのに、バッテリーパークシティでは素朴さと今っぽさが程よいバランスを保っている。

バッテリーパークシティの高級アパートは自己主張の強い現代建築に入居しているが、住民はとても控え目だ。

自転車、ジョギング、ローラーブレード、犬の散歩、野外スケッチ。ウォーターフロントのウェストサイド・ハイウェイの遊歩道ではみんな思い思いのことをしている。

お昼や授業の休み時間はビリヤード台やバスケのコートに人が集まる。

平日の午後。心が癒される時間と空間。

でも週末はストリートパフォーマンス、スケボー、ピクニックの家族連れが繰り出して、リバーフロントも大変な賑わい。

ノースコーブにはマンハッタン・セイリング・スクールのヨットもずら～り。エリス島方面に漕いでみたい人は週末のレッスンも予約できるよ。

ヨットは船酔いが…という人は自転車をレンタルしてみよう。

住民はマンハッタンの喧騒を逃れてバッテリーパークシティにくる。そのためレストランとバーは中心部ほど多くない。飢えた市民のために屋台のトラックがちょくちょく回ってくる。

もちろん屋台以外にも店はある。リバーフロントにはカフェも点在するので、9pm前に席が確保できればお腹がグーグー盛大に鳴る事態は回避できる。

自由の女神行きのフェリーはバッテリーパークから乗るのが一番。自由の女神より遠くに行きたい人も、ここバッテリーパークシティ周辺のフェリー発着場や電車・地下鉄の駅から乗ればマンハッタンの残りの地域、スタッテン島、ニュージャージーまで移動できる。

バッテリーパークはこのエリアの南端にある。美しく開放的な広場で、ぶらぶら歩いても、瞑想に耽っても、充実した時が過ごせる。